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「できるわけない」と言われた研究者たちが14年かけて生み出した石川の高級ブドウ ルビーロマン開発秘話

赤い宝石、ルビーのような輝きを持つブドウ、ルビーロマン。このブドウは一体、どのように生み出されたのでしょうか。

県でルビーロマンを研究する須田甚将さんです。

巨峰の2倍の大きさで糖度は18度以上、さらに鮮やかな赤色と、厳しい基準がもうけらているルビーロマン。

今も栽培技術の改良が重ねられていて、須田さんは、猛暑でも鮮やかな赤色になるよう栽培技術の研究をしています。

Q このルビーロマンどういうきっかけで開発されることになったのですか?
「今では県のブランドブドウとして認知されているルビーロマンですけどもともと石川県の主力の品種といえばこれなんです」
「デラウェア!確かにそうですよね」

1960年代、石川県は全国でも有数のデラウェアの産地でした。しかし、1970年代に大粒のブドウ巨峰が登場すると消費者の好みや市場のニーズが変化。小さな粒のデラウェアは徐々に市場が縮小していきました。

「地元のブドウ農家さんから大きくて高級感があって希少性の高い赤いブドウが欲しいとそういった要望が寄せられたと当時の担当者から聞いています」
「時代によって、そういった趣向の移り変わりによって生み出されることになったんですね」

こうして、30年以上前「誰もが驚くブドウ」を目指し新しいブドウの研究が本格化したのです。

新種の開発は大きな粒と黒っぽい色が特徴の「藤稔」と赤い実のなるブドウを人工的に交配させることから始まりました。

しかし、開発は困難を重ねます。

須田さん:
「ブドウは種から植えたら木になって実が採れるまでは3年かかりますしそれから品質を確認したり先輩たちが代々引き継いで夢をつないでいった」

開発までに植えられたブドウは、実に440本。周囲からはできるわけないと言われる中、ついに…

「あ!もしかして…」
「他の木に比べるとちょっとほっそりしていますがこちらが始まりの1本になります」「たしかに少しお年かな?というような感じはありますがこの木から全て始まったんですか」
「今もかろうじて房もつけています」
「本当だ!すごい!」

開発を始めて十数年、ほ場の隅に植えられていたこの木が赤い実を付けたのです。

400本以上のブドウから赤い実を付けたのはたった4本。その内、病気などにも強かったこの木がルビーロマンの生みの親となりました。

「まわりのルビーロマンを見守っている感じで、隅に」
「ここから見ると後輩たちを見守っているように見えますよね」

こうして誕生した赤くて大粒のブドウ。赤い宝石・ルビーに生産者の夢を乗せてルビーロマンと名付けられました。

「きょうは生産者にもお越しいただいている?」
「はい。荒川会長、どうぞ」
「こんにちは」

赤くて大粒のブドウは栽培に高度な技術が要求されます。そこで生産者たちは研究会を結成。ブランドを守るため、栽培方法などの研修会や、情報交換を重ねています。

ルビーロマン研究会 荒川達夫会長:
「当時の役員など誰もが驚くブドウをつくろうと県内の生産者が一致団結してきょうに至っている」
Q 今後どんな形でつくっていきたい?
「結構つくるの今でもデビューから18年目を迎えるが今でも難しいんです結構身を削って作っていますね」
Q 身を削るって大きな言葉ですがどんなところが一番大変?
「やっぱり色と粒の大きさ糖度3つ揃えるのって難しいんです高いレベルで。その辺やっぱり苦労しますね」

開発者と生産者の情熱と努力が生み出した奇跡の果実、ルビーロマン。今年も1房100万円の値をつけ、日本で最も高級なブドウと呼ばれています。

Q 彦摩呂さんが食べるんです彦摩呂さんにどのように食べてほしい?

「そうですね…まあ見たまんまルビーロマンの魅力にひかれてそのまま召し上がって欲しい」

Q どんなコメントが欲しい?
「直感で」

彦摩呂さん!直感でのコメントよろしくお願いします!

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